社会福祉法人メイクるタウン
「利用者さんの充実した生活を実現するための支援」
を基準に全てを考える。
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社会福祉法人メイクるタウン様は、一人ひとりができることを繋ぎ合わせて仕事を完成させる「働く楽しさ」、四季折々の食材を味わう「食べる楽しさ」、作業の合間のコーヒータイムなどの「憩う楽しさ」を大切にされています。支援に活かすための情報共有と情報の質向上のためにノウビーを導入され、今回はどのような使い方をされているのか伺いました。
01
中学校卒業後に行き場のない
障害者の方の居場所づくりからスタート。
佐藤さん:
1989年にお一人の自閉症の方が中学校を卒業される際、どこにも行くところがなかったそうで、障害があってもお仕事や人と話す場所は必要だということで、活動が始まりました。その方以外、地域に二人の障害者の方がいらっしゃったので、三人でスタートし、2009年に指定障害福祉サービス事業所「メイクるタウンのいえ」として認可を受け、生活介護と就労継続支援B型サービスを行っています。
佐藤さん(施設長)
私自身は、もともと教育関係の仕事をしていて、2005年にメイクるタウン立ち上げに関わった方からお誘いを受けました。仕事柄、障害児教育や障害者支援が特別なことという思いがなく、「やってみようかな」と思って入職しました。 メイクるタウンでは就労支援事業として、お惣菜店の「かさがみ」で、旬の食材を使ったお惣菜を製造・販売・配達をしています。お買い物に行けない高齢者の方にお弁当やお惣菜を配達するのがメインで、1日40件くらいを職員が運転し、利用者の方が手渡ししています。それと、百円均一に直接卸しているメーカーさんの商品梱包をしています。
02
ほしかったのは「記録のための
記録ではなく支援のための記録」。
佐藤さん:
メイクるタウンは小学校の教員の方たちとの関わりが強く、1994年にこの施設が建設されたときも、教員の方たちの呼びかけでカンパが起こり資金調達できました。2009年に障害福祉サービスとして運営するにあたり、それまで関わってきた先生たちが定年退職をされる時期と重なり、何人も非常勤職員になってくださいました。ですが、週に1回、2、3時間だけの勤務の方がとても多く、ときには利用者さんよりも職員数が多いという状況になったんです。そうすると様々なことの共通認識が得にくくなっていきました。 特に問題意識を感じていたのは、利用者さんにとって良い支援をするための、「その日に起きた一番伝えないといけないこと」を記録し、情報共有し、共通認識にしていくことでした。「なんとかしないとね」と考えていたときにノウビーを知り、いいタイミングだと思って導入しました。 例えば支援記録についてですが、利用者さんの中にはお仕事に集中されにくい方もいらっしゃるんですけど、そういう方にどういう声かけをして、どんなことをしたらいいかを具体的に書いていた職員がいました。他の職員もそのやり方で支援すると、その利用者さんは集中することに気を取られずに集中できるようになりました。 また、勤務前にノウビーを開けばすぐに過去の記録や、自分が勤務していない曜日の記録も見られるので、過去の分を手書きの日報で見ているときよりも、断然、しっかり見てもらえていますね。
03
情報共有することで職員の
「読み手に配慮した文章」への意識も高まる。
佐藤さん:
それから、ノウビー導入前は別の請求ソフトを使っていましたが、それも統合され業務が効率化されました。利用者さんのご家族向けの支援報告については、手書きの日報を私が編集してエクセルに打ち込み、それを印刷してご家族にお渡ししていましたが、これもノウビー1本に集約されました。記録というのは、同じ出来事があっても文章にするときに捉え方の違いから個人差が出てきます。そうしたときに、他の職員が入力したものを見ながら「こういう書き方だとわかりやすいね」とか、「この文章だとご家族の方はちょっと困惑されるかな」とか話せるようになり、修正の依頼がしやすくなりました。ノウビーの入力なら手書きよりも修正しやすいですから。 こうしたやりとりや他の職員が書いた日報をパッと読めることによって、職員自身が文章を書くことに以前より意識をするようになりました。
04
イキイキと充実した毎日を過ごせるように
サポートしていきたい。
佐藤さん:
設立の33年前から、30年、20年とずっと通っていらっしゃる利用者さんが多いので、高年齢化してきています。ですから、60、70代になられた方への別の取り組みも今後はやっていかないと、と思います。元気でやりがいを持ってお仕事されるようになっていただけたかな、とは思っているんですけど、人生の最後のほうをどのように締め括っていかれるのか、というところの支援はこれからだと思っています。 私自身は、どうしたら障害者の方がイキイキと充実した毎日を過ごしていただけるのか、ということをずっと考えてお仕事としてやってきたんです。本当に、少しのことしかできてないんですけど、「こうしたらお仕事ができるんじゃないか」とか、「こういうことしたらスムーズにいくんじゃないか」とか、創意工夫をしてきました。そうすると利用者さんは見事に応えてくださるんです。「こんな道具作ってくれてやりやすくなったわ〜」とすごく反応がいいんですね。メイクるタウンは私にとっても、すごくやりがいのあるところかなと思います。
フォトギャラリー
- 法人名: 社会福祉法人メイクるタウン
- 事業所名: メイクるタウンのいえ
- 住所: 〒633-0065奈良県桜井市吉備638番地の5