お客様の声

Vol.09

特定非営利活動法人ファーストステップ

イノベーション福祉の取り組みを通じて、
さらなる自立支援に力を注ぎたい。

  • #東京都
  • #アート
  • #自立支援

特定非営利活動法人ファーストステップ様は、就労作業のひとつにアート活動を取り入れている就労継続支援B型事業所「ファーストステップ」設立に始まり、周囲から求められる形で生活介護、グループホーム、と事業を展開されています。情報共有と業務効率化を支えるknowbeのこと、新たな福祉への取り組みのことなどについてお話を伺いました。

01 「好きなことを仕事にする」をコンセプトに設立。

名古屋さん:

私の福祉の現場経歴において前職では、比較的規模の大きい組織で理事をしていまして、あるとき、私の家庭環境の中にある不動産を活用して、何か福祉事業をさせていただけませんかと相談しました。ところが、なかなか話が進みません。もともと若い頃から、「事業をやりたい」という気持ちもあったので、それなら法人を立ち上げて、自分のやりたいことを実現していこうと思い至りました。

名古屋さん(代表)

アート活動を就労作業の一環にしたのは、「絵を描く仕事に就きたい」という私自身の若い頃の夢を振り返ったことに端を発しています。知的障害の方の中には、とても絵が上手で、アートで活躍されている方がいらっしゃいますが、やはり絵を学ぶ手段が得にくく、職業においても非常に門が狭い状況です。就労継続支援B型事業所「ファーストステップ」では、そこのサポートができればと思い「好きなことを仕事にする」をコンセプトにしています。 いざ始めてみると、地域の中でもアート活動をしている事業所が少なく、特別支援学校のお子さんを持つ方々に関心を抱いていただけました。そのため見学者が非常に多かったんですね。その中で、「生活介護はできませんか?」というお声をいただくことが増えてきまして、もうひとつ事業所を立ち上げることにしました。 また、グループホーム運営の経緯も少し変わっていまして、あるご両親から「自分たちで建物を建てるので運営をお願いしたい」とご依頼いただき、お役に立てるのならとお引き受けしました。

02 運営側、利用者側ともに
好環境を生み出したノウビー。

名古屋さん:

ノウビー導入前の勤怠管理は、利用者さん自身で玄関先にあるタイムカードに打刻していただき、その打刻時間をスタッフがエクセルに入力していました。そして請求業務の際に、そのデータを私が入力するという二度手間も発生していました。それから、朝はいいのですが、退所時になるとタイムカードが1台しかないので、玄関に利用者さんの列ができてしまって、それも改善したいと常々思っていました。 導入後の勤怠管理は、利用者さんにノウビーのタブレットをタップしていただくだけ。スタッフのエクセル入力もなくなりました。これで、スタッフの作業時間が3、4時間は削減できたんじゃないでしょうか。月初の請求業務もつきっきりではありませんが、二日かかっていたものが30分程度で終わります。以前と比べると、一瞬で終わるという感覚ですよ。それに、月初はいつも「あれをやって、次にこれをやって」と頭の中で段取りをして業務に追われていましたが、それもなくなりました。 ノウビーのタブレットを玄関と作業場の2ヶ所に設置したので、退所時の渋滞が解消されました。それと、雰囲気で感じるのですが、タブレット操作を利用者さん自身が喜んでいるようなんです。最先端技術を使っている感じがカッコよいからではないでしょうか。

03 導入プロジェクトを組み、職員、
スタッフを巻き込むことで移行もスムーズに。

名古屋さん:

実は、二つ目の事業である生活介護を開設したときに、VPNの導入を検討していました。利用者さんの情報や記録などを共有するためですが、コスト面等を鑑みた結果、導入に至リませんでした。次にグループホームができた際、情報共有のためのICT導入を検討することになりました。グループホームの利用者さんの中には、うちの事業所に通われている方もいらっしゃるからです。 検討を重ねた結果、請求業務についてはノウビーの導入を決めました。受給者情報についてもノウビーを見ればすぐにわかりますね。それと利用状況についても、施設側とグループホーム間で何時頃に到着したかなどの情報共有もしっかりできるので、連携がスムーズになりました。請求業務以外の観点からも、導入してとても良かったです。 新しいものを導入する際には、新しい変化へのアレルギーもありますし、使い勝手の不安感もあるものです。ですが今回、私がトップダウンで決めるようなことはせず、職員にプロジェクトを組んでもらって、そこで検討も行ってもらいました。そうすることで、現場のみなさん自身が「みんなで一緒にやっていきましょう」というスタンスで取り組んでくれました。使い方に慣れていない最初の月だけ「どうしましょう?」と相談されることもありましたが、あとはとてもスムーズに移行でき、ノウビーは今ではなくてはならない存在です。 私自身に関しても請求業務が明らかに楽になったので、例えるならばノウビーが私の右腕になっているし、導入を検討されている方がいるならば、導入すれば非常に楽になることはお伝えしたいですね。

04 「イノベーション福祉」という
新しい形を模索していきたい。

名古屋さん:

現在は利用者さんにお支払いしている工賃が、自立できる金額にまで達していないのが正直なところです。これを最低賃金くらいにまで引き上げることが、大きな目標になっていまして、そのために今までと違った仕掛けをやりたいと私自身は思っています。 例えば、表向きはまったく福祉事業に見えないけれども、バックヤードには障害者の方がたくさん働いているスタイルです。お客様側は障害者施設の運営だと、どうしても敷居が高くなってしまいます。それが払拭されれば抵抗感なくご利用いただけ、今以上に様々な形で関わっていただけると思います。そうすると売上も伸び、利用者さんに工賃をたくさんお支払いできる状況を創り出せると思うのです。 これは今までのやり方とは全く違うので賛否両論あるとは思うのですが、こういうことにチャレンジして実現していけば、新しい福祉の形として成立するのかなと思います。 以前から言い続けているのですが、「スタンダード福祉」といわれる、運営側が当たり前にできなくてはならない技術はきちんと確保しつつ、「イノベーション福祉」というものを考えていくことが必要なんじゃないかと。そこを踏まえ、今お話ししたような新たな福祉に取り組むことが、長い目で見たときに、いい形になるかもしれないし、もしかするとならないかもしれない……。でも、こうしたことを考えて、挑戦していく価値は大きいと思います。

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  • 法人名: 特定非営利活動法人ファーストステップ
  • 事業所名: ファーストステップ
  • 住所: 〒182-0023東京都調布市染地3-1-946ファーストステップ1F

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