

送迎加算とは?算定要件・単位数・計算方法を徹底解説!2024(令和6)年度報酬改定対応
※この記事は2025年12月時点の情報で作成しています
「送迎加算ってそもそも何なのか、基本から知りたい」
「加算の条件や単位数を詳しく確認したい」
「導入した場合、どれくらい収益につながるのかイメージできない」
このような悩みをお持ちの方はいませんか?
結論から言うと、送迎加算とは、事業所が利用者様を送迎した場合に算定できる加算で、正しく運用すれば収益の安定化にもつながる制度です。
さらに、記録や請求の負担を軽減できるツールを活用することで、現場の効率化も図れます。
本記事では社労士・涌井好文の監修のもと、送迎加算の基本から、対象者・加算単位・サービスごとの算定要件、収益シミュレーション、業務効率化のポイントまで、詳しく解説します。
送迎加算とは
送迎加算とは、通所系の福祉介護サービスにおいて、居宅や学校などから事業所への送迎を行なった際に、報酬に加算できる制度です。
通所利用者様の移動負担を軽減する目的があり、片道ごとに定められた単位数で算定されます。
例えば、最寄駅や宿泊先からの送迎も要件を満たせば対象になります。
送迎加算は、通所支援の継続性と利便性を高めるうえで重要な仕組みといえるでしょう。
社労士 涌井好文のコメント:
通所系サービスの利用者様は、居宅等から事業所へ移動することが必要となります。通所系サービスでは、安全上の理由や利便性向上のために、利用者様の送迎を行うことも多く、そのような場合に利用出来る制度が「送迎加算」です。令和6年度の報酬改定によって、送迎加算の対象が拡大しているため、しっかりと理解し、より良いサービスの提供につなげましょう。
送迎加算の対象者【2024(令和6)年度の報酬改定】
2024年度の報酬改定により、送迎加算の対象者が拡大されました。
これまで対象外だった施設入所者や他事業所の利用者様も、一定の条件を満たすことで加算が可能となっています。
対象区分ごとの要件と具体例は以下の通りです。
対象区分 | 要件・注意点 | 具体例 |
|---|---|---|
自事業所の利用者(施設入所者含む) | 隣接・同一敷地内の障がい者支援施設を利用している場合は対象外 | 施設に入所している人が、外部の就労継続支援B型事業所へ通う場合の送迎 |
他事業所の利用者 | 雇用契約や委託契約が必要。費用負担や事故時の責任の所在を明確にすること | 契約を締結した他事業所の利用者を車に同乗させた場合の送迎 |
参照:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」p.20
参照:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.6(令和6年10月11日)」p.2
このように、送迎加算の対象が広がったことで、地域の事業所間での連携や、入所者の外部活動を支援しやすくなりました。
社労士 涌井好文のコメント:
令和6年度の報酬改定によって、送迎加算の対象者が拡大されています。これまで対象外であった施設入所者や他事業所の利用者様も対象となったことは、極めて大きな変更点です。送迎可能な場所が居宅に限られないことと併せて、これまで以上に柔軟な対応が可能となりました。このことによって、施設入所者が希望する機能訓練や生活訓練などの日中活動へも対応しやすくなるでしょう。
対象者の拡大は、事業所にとって利用者獲得の好機でもあります。
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送迎可能な場所
送迎加算の対象となる送迎場所は、利用者様の居宅だけではありません。
最寄駅や待ち合わせ場所など、利用者様の生活状況に応じた柔軟な設定が可能です。
ただし、居宅以外を送迎場所とする場合は、事前に利用者様と合意し、明確に場所を取り決めておく必要があります。
例えば、通勤経路上の駅前などを送迎ポイントとするケースも認められています。
利用者様の利便性と安全性を考慮した場所の選定が重要です。
対象となる障がい福祉サービス
送迎加算は、利用者様の通所や宿泊に際して送迎を実施する障がい福祉サービスに対して算定できる加算です。
対象となるのは、利用者様が実際に事業所へ移動し、現地でサービスを受ける必要がある支援です。
大きく分けて「障がい者向けサービス」と「障がい児向けサービス」の2つの区分があります。
たとえば、就労継続支援B型では日常的な通所が求められ、放課後等デイサービスでは保護者による送迎が難しいケースが多いため、どちらもいずれも送迎加算の対象です。
また、短期入所など宿泊を伴うサービスも、送迎が必要であれば加算が認められます。
具体的な対象サービスは以下のとおりです。
区分 | サービス名 | 備考 |
|---|---|---|
障がい者向けサービス |
| 利用者様が通所・宿泊のために事業所へ移動する必要があるサービス。 |
障がい児向けサービス |
| 通学手段の確保が難しい児童や、医療的ケアが必要な児童への支援が中心。 |
利用者様が移動して事業所を利用するサービスであることが、送迎加算を算定する前提となります。
なお、加算の算定ももちろん重要ですが、事業を早期に安定させるためには、加算以外にも押さえておくべき「黒字化の鉄則」があります。
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送迎加算(Ⅰ)と送迎加算(Ⅱ)の違い
送迎加算には(Ⅰ)と(Ⅱ)があり、要件や算定単位が異なります。
送迎加算(Ⅰ)は「1回あたりの送迎人数」と「週あたりの送迎頻度」の両方を満たす必要があり、より多くの送迎実績が求められます。
一方、送迎加算(Ⅱ)はどちらか一方を満たせば算定可能で、小規模事業所でも対応しやすい点が特徴です。
以下に、2つの違いをまとめました。
対象区分 | 送迎加算(Ⅰ) | 送迎加算(Ⅱ) |
|---|---|---|
主な要件 | ① 1回の送迎で平均10名以上(定員20名未満は50%以上) ② 週3回以上の送迎 → 両方を満たす必要がある | ①または②のいずれか一方を満たせばよい |
単位数(片道) | 21単位 | 10単位 |
適用例 | 多人数かつ頻繁に送迎を行う事業所 | 少人数または送迎頻度が少ない事業所 |
対象サービス例 |
| 送迎加算(Ⅰ)と同じ |
注意点 | 両条件を満たさなければ加算不可 | 一方の条件を満たせば加算可能 |
参照:厚生労働省「障害福祉サービス等報酬の算定構造(令和6年4月版)」p.22
参照:厚生労働省「施設入所支援に係る報酬・基準について②≪論点等≫」p.5
なお、短期入所および重度障害者等包括支援については、「送迎加算(Ⅰ)・(Ⅱ)」の区分はなく、片道186単位で算定されます。
送迎加算(Ⅰ)と(Ⅱ)では単位数が倍以上異なるため、判定ミスは経営に大きな影響を与えます。しかし、日々の送迎実績から「平均人数」や「週3回以上」といった要件を正確に算定し続けるのは、手作業では限界があります。
こうした「計算ミスによる返還リスク」をどう防ぎ、事務時間を削減するか。障がい福祉事業所が今すぐ取り組むべきリスク管理術を以下の資料(無料)で公開しています。

なお、送迎利用者が増えることで懸念される定員管理については「定員超過利用減算の計算方法と回避策【1日・3ヶ月判定を徹底解説】」にて詳しく紹介しています。
「1日単位」と「3ヶ月平均」それぞれの判定基準や、減算を回避するためのシフト管理のポイントをご確認ください。
【サービス別】送迎加算の算定要件

ここでは、主な対象サービスごとに送迎加算の算定要件をご紹介します。
- 日中活動系サービス
- 就労継続支援A・B型
- 生活介護
- 就労移行支援
- 就労移行支援(養成)
- 就労選択支援
- 自立訓練(機能訓練)
- 自立訓練(生活訓練)
- 短期入所・重度障害者等包括支援
- 放課後等デイサービス・児童発達支援
それぞれ詳しく見ていきましょう。
日中活動系サービス(就労継続支援A・B型、生活介護など)
区分 | 要件 | 単位数(片道) |
|---|---|---|
送迎加算(Ⅰ) |
※両方満たす必要がある | 21単位 |
送迎加算(Ⅱ) | 上記2つの要件のうち、どちらか一方を満たせばよい | 10単位 |
区分加算 | 生活介護の送迎で、利用者様のうち区分5または6が6割超の場合 | +28単位 |
参照:厚生労働省「障害福祉サービス費等の報酬算定構造(令和6年4月版)」p.9
就労継続支援A型・B型、生活介護などの成人向け日中活動サービスでは、送迎の実施状況に応じて2段階の加算が設けられています。
多くの利用者様に安定して送迎を提供している事業所は加算(Ⅰ)、一定の規模や頻度を満たす場合には加算(Ⅱ)の対象となります。
生活介護では、医療的ケアの必要度が高い利用者様が多い場合、さらに追加の加算が認められるのも特徴です。
短期入所・重度障害者等包括支援
要件 | 単位数(片道) |
|---|---|
| 186単位 |
参照:厚生労働省「障害福祉サービス費等の報酬算定構造(令和6年4月版)」p.11
短期入所・重度障害者等包括支援における送迎加算は、利用者様の居宅と事業所との間で職員が送迎を実施しているのが前提です。
施設利用のために移動支援が不可欠なケースを想定しており、個別ニーズに対応することが求められます。
送迎体制を自施設で整備している場合、片道ごとに一定の単位が算定されます。
放課後等デイサービス・児童発達支援
区分 | 対象児童 | 対象事業所の区分 | 単位数 (片道) | 敷地内送迎時 |
|---|---|---|---|---|
送迎加算(イ) | 一般の障がい児 | 重症心身障がい児を主としない事業所 | 54単位 | 各70% |
一定条件① | 重症心身障がい児 または 医療的ケア児 | 同上 | 40単位 | 各70% |
一定条件② | 中重度医療的ケア児(医療的ケアスコア16点以上) | 同上 | 80単位 | 各70% |
送迎加算(ロ)(1) | 重症心身障がい児 または医療的ケア児 | 重症心身障がい児を主として受け入れる事業所 | 40単位 | 各70% |
送迎加算(ロ)(2)※「ハ」とも記載あり | 中重度医療的ケア児(スコア16点以上) | 同上 | 80単位 | 各70% |
参照:厚生労働省「障害福祉サービス費等の報酬算定構造(令和6年4月版)」p.57
児童向けサービスでは、児童の状態や医療的ケアの必要性、事業所の受け入れ体制に応じて加算が分かれます。
特に医療的ケア児への送迎では、看護職員の同乗や特別な支援体制が求められるため、条件ごとに単位数が異なります。
送迎加算の単位数一覧

サービス区分 | 区分/条件 | 単位数 | 備考 |
|---|---|---|---|
日中活動系サービス | 送迎加算(Ⅰ) | 21単位 | 人数・頻度ともに要件を満たす場合 |
送迎加算(Ⅱ) | 10単位 | 一方のみ満たす場合 | |
区分加算(生活介護) | +28単位 | 区分5・6が6割超で加算 | |
短期入所・重度障害者等包括支援 | 共通 | 186単位 | 居宅⇔事業所の送迎を職員が実施 |
放課後等デイ・児童発達支援 | 送迎加算(イ) | 54単位 | 一般の障がい児 |
一定条件①(重症心身/医療的ケア児) | 40単位 | 運転手+支援員または看護職員の同乗が必要 | |
一定条件②(中重度医療的ケア児) | 80単位 | 医療的ケアスコア16点以上 | |
送迎加算(ロ)(1) | 40単位 | 重症児対応の専門事業所 | |
送迎加算(ロ)(2)/(ハ) | 80単位 | 同上・医療的ケア児(16点以上) |
参照:厚生労働省「障害福祉サービス費等の報酬算定構造(令和6年4月版)」p.5・p.10・p.32・p.36・p.48・p.61
送迎加算の単位数は、サービスの種類や利用者様の状態、送迎体制によって大きく異なります。
特に児童向けサービスでは、医療的ケアの必要度や職員の配置に応じて高単位の加算が設定されており、慎重な判断が求められます。
加算の取りこぼしを防ぐためにも、自事業所の運営体制と対象者の状況を照らし合わせながら、適切な加算区分を選択することが重要です。
送迎加算の計算方法・収益シミュレーション

送迎加算は、算定条件を満たしていれば1回ごとの送迎につき報酬が加算されるため、事業運営上の収益に大きく影響する項目です。
ここでは、基本的な計算方法や1か月あたりの加算額のシミュレーションをご紹介します。
社労士 涌井好文のコメント:
送迎加算は、送迎1回ごとに加算される仕組みです。そのため、事業所への送迎回数や利用者様数が安定していれば、月や年単位における加算額も予想しやすくなっています。安定した収入を得ることは、事業所の運営に欠かせない要素となります。不安定な経営状態では、利用者様も安心して利用することはできないでしょう。継続して利用できる事業所として、利用者様を支援し続けるためにも、送迎加算を活用することが大切です。
基本の計算式と考え方
送迎加算は「片道ごとに定められた単位数 × 利用回数」で算定されます。
1単位あたりの金額は原則10円(地域区分により補正あり)として換算され、送迎の実施回数や利用者様数に応じて加算額が決まります。
例えば、送迎加算(Ⅰ)で片道21単位の場合、1往復で42単位となり、10回の送迎で420単位に相当します。
事業所の送迎実績と利用者様数に応じて、月単位・年単位でまとまった加算収入が見込める仕組みです。
1か月あたりの加算額の例
送迎加算(Ⅱ)の事業所で、1日10名を週5日、片道で送迎している場合、次のような収益となります。
計算項目 | 内容 |
|---|---|
単位数(送迎加算Ⅱ) | 片道10単位 × 往復=20単位 |
利用者様数 | 10人 |
実施日数 | 月20日(週5日 × 4週) |
月間総単位数 | 20単位 × 10人 × 20日=4,000単位 |
金額(1単位10円の場合) | 4,000単位 × 10円=40,000円 |
上記のように、条件を満たして安定的に送迎を提供することで、1か月あたり数万円の加算収入が見込めます。
事業規模や加算区分に応じて、さらに高い収益効果が期待できます。
シミュレーションの通り、送迎加算は積み重なれば大きな収益の柱となります。一方で、その収益を確実に手元に残すためには、返還請求(過誤)を招かない「守りの管理」が不可欠です。
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就労継続支援B型で送迎加算を活かす方法

就労継続支援B型では、安定した送迎体制の構築が、利用者様支援と収益向上の両面で重要です。
送迎加算を上手に活用することで、移動の負担を軽減しながら、経営にもプラスの効果をもたらすことが可能です。
ここでは、就労継続支援B型で送迎加算を活かす方法を3つ紹介します。
- 加算で安定収益を得るしくみを作る
- 無理のない送迎体制を整える
- 送迎を活用して利用者様の受け入れを広げる
それぞれ見ていきましょう。
加算で安定収益を得るしくみを作る
送迎加算は、片道ごとに報酬が加算されるため、継続的に送迎を実施すれば月数万円〜十数万円の収益増が期待できます。
特に、送迎加算(Ⅰ)を安定的に算定できる体制を築けば、変動の少ない固定的な収益源になります。
加算要件を満たす利用者様数や送迎頻度を把握し、計画的に運用することで、長期的な事業運営の支えとなる加算収入を確保できるでしょう。
なお、送迎加算を含めたB型事業所全体の報酬体系については「就労継続支援B型の基本報酬・加算・減算を解説|令和6年度報酬改定」にて詳しく紹介しています。
平均工賃月額に応じた基本報酬区分(Ⅰ~Ⅵ)や、目標工賃達成指導員配置加算など、あわせて取得を検討したい他の加算についても整理できます。
無理のない送迎体制を整える
送迎加算を得るには、利用者様のニーズに対応した送迎を無理なく継続できる体制づくりが不可欠です。
職員の配置や車両台数、送迎ルートの工夫などにより、業務負担を軽減しながら効率的な運用が可能になります。
例えば、近隣利用者様を集約して一度に送迎する、曜日ごとにルートを分けるなどの工夫が効果的です。
現場の負担を抑えることが、安定した加算取得と利用者様満足につながります。
社労士 涌井好文のコメント:
送迎加算によって、より事業所の収益性を高められれば、職員の給与向上の原資とも出来るでしょう。給与は職員にとって最も重要な労働条件であり、仕事へのモチベーションに直結する要素でもあります。職員のモチベーションが上昇すれば、自ずとサービスの質も向上し、利用者様にとっても、より利用しやすい事業所を目指すためにも、送迎加算を利用した安定収益を目指しましょう。
送迎を活用して利用者様の受け入れを広げる
送迎を行うことで、交通手段が限られる地域や通所が困難な利用者様への支援が可能になり、結果として受け入れ可能な範囲が広がります。
送迎体制を整えることは、加算収入の確保にとどまらず、利用者様数の増加や支援の幅の拡大にもつながります。
とくに就労継続支援B型では、自力通所が難しい方が多いため、送迎を強みにすることで地域での選ばれる事業所としての価値が高まるでしょう。
送迎体制を整えて「選ばれる事業所」になったら、次は確実な「利用者獲得」と「単価アップ」を目指しましょう。
B型事業所の激戦区でも稼働率を維持し、報酬単価を最大化するための経営戦略をまとめた資料(無料)をご用意しました。送迎を武器に、さらに収益性の高い事業所を作るためのガイドとしてご活用ください。

送迎加算の届出と実務準備
送迎加算を算定するには、事前に指定権者への届出を行い、必要な書類や記録体制を整えることが必須です。
届出のタイミングを誤ると算定開始時期が遅れるため、制度の仕組みを理解し、準備を計画的に進めることが重要です。
届出のタイミングと提出先
送迎加算の届出は、事業所が所在する指定権者(都道府県・指定都市・中核市など)に対して行います。
提出日によって、加算が開始される月が異なるため注意が必要です。
届出日 | 加算の開始時期 |
|---|---|
毎月15日までに届出 | 翌月から算定可能 |
毎月16日以降に届出 | 翌々月から算定可能 |
届出後に加算の要件を満たさなくなった場合は、その日から加算を中止し、速やかに指定権者へ変更届を提出する必要があります。
届出様式や提出方法は自治体によって異なるため、必ず事前に確認しましょう。
参照:東京都福祉局「共同生活援助・短期入所変更届等の提出について」p.2
算定に必要な書類
送迎加算の算定には、届出書類だけでなく、日々の送迎内容を記録した帳票の整備・保管が必要です。
届出書類
送迎加算の算定を始めるには、まず以下の書類を指定権者に提出します。
- 送迎加算届出書(様式は指定権者ごとに異なる)
- 添付資料(体制や運行に関する説明資料など、必要に応じて提出)
送迎記録
算定開始後は、送迎の実施内容を記録した帳票を日々作成・保管する必要があります。
- 運転者・添乗者の氏名:送迎に関与した職員名を明記
- 乗車した利用者様の氏名:送迎対象となった利用者様を記録
- 使用車両・車種:登録された車両の情報を記載
- 発着地と時刻:送迎の出発・到着地点とその時刻を正確に記録
- 送迎ルート:必要に応じて、実際の運行経路を明示
送迎記録は、一定期間(例:5年間)保管が義務付けられている場合があります。
万が一に備え、日々の記録を正確かつ丁寧に管理することが重要です。
書式の細かい要件は、指定権者により異なるため、最新の情報を確認したうえで対応しましょう。
参照:東京都「東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例 第四十二条」p.14
送迎記録は、万が一の事故の際の証明になるだけでなく、実地指導において最も厳格にチェックされる項目の一つです。記載漏れや矛盾が一つあるだけで、過去に遡って加算の返還を命じられるリスクもあります。
「いつ実地指導が来ても安心」と言える体制を、いかにして職員の負担を増やさずに作るか。記録の質を高めながら業務を削減するための具体的なステップを、こちらの資料(無料)で詳しく解説しています。

実地指導当日の流れや、送迎記録以外に準備すべき書類のチェックリストについては「実地指導とは?監査との違いや当日の流れ・必要書類・事前対策について解説【障がい福祉サービス】」にて詳しく紹介しています。
運営規程の更新漏れや人員基準など、指導員が重点的に確認するポイントを事前に把握し、万全の対策を講じましょう。
knowbeで送迎加算業務を効率化しませんか?

送迎加算は事業運営に欠かせない加算ですが、記録漏れや請求内容の不一致など、現場では小さなミスが積み重なりやすい業務でもあります。
「誰が」「どの利用者様を」「いつ」「どの車で」送迎したかを正確に管理しなければ、返戻や加算の算定漏れにつながることも。
そんな課題を解決するのが、福祉施設向け業務支援ツール「knowbe」です。
knowbeなら、送迎加算を含む利用実績を蓄積・確認しやすく、職員間での情報共有もスムーズに進められます。
さらに、蓄積した利用実績をもとに国保連請求・利用者請求の書類を出力でき、月初の請求業務の負担軽減に役立ちます。
実績に連動して記録項目が切り替わる仕組みで記録漏れも防ぎやすく、記録から請求まで一貫した運用を支援。
送迎加算業務を、ミスを減らしながら効率化したい事業所におすすめです。

請求データに不備があり差し戻される返戻(へんれい)の仕組みについては「返戻とは?事業所への影響・通知対応の流れ・エラーコード例や対処法など」にて詳しく紹介しています。
受給者証情報の不一致などよくあるエラーコード別の対処法や、再請求のスケジュールを把握し、スムーズな入金管理にお役立てください。
送迎加算に関するよくある質問
最後に、送迎加算に関するよくある質問に回答します。
就労継続支援B型は送迎対象?
はい、就労継続支援B型は送迎加算の対象です。
通所が必要なサービスとして位置付けられており、一定の条件を満たすことで加算が算定可能です。
ただし、A型と同様に、利用者様の自立支援の観点から、送迎の必要性については個別に判断されるべきとされています。
送迎加算の1単位はいくら?
送迎加算の1単位は原則10円です。
これは障がい福祉サービスの報酬単位に基づいており、基本的には全国共通です。
ただし、地域によって「地域区分」が設定されており、都市部などでは単価が上乗せされることがあります。
正確な金額は、事業所の所在地に応じて異なります。
送迎加算で認められる集合場所は?
送迎加算の対象となる「居宅等」には、自宅以外の場所も含まれます。
例えば、最寄り駅、バス停、近隣の集合場所など、利用者様や家族と事前に合意して決めた場所であれば加算の対象になります。
就労継続支援B型の送迎にかかる料金は?
送迎そのものに利用者様の負担は原則ありません。
ただし、事業所が独自に実費徴収する場合は、事前に利用者様や家族へ十分な説明と同意が必要です。
ガソリン代や高速料金を徴収する場合も、契約書や重要事項説明書に明記し、トラブル防止に努めることが大切です。
まとめ:送迎加算を正しく理解し、事業運営に活かしましょう
本記事では、送迎加算の基本から、対象者やサービスごとの要件、単位数、収益シミュレーション、業務効率化の方法までを解説してきました。
送迎加算は、要件を満たせば収益向上につながる有効な加算です。
ただし、記録の正確性や請求内容の整合性が求められるため、手作業での運用には注意が必要です。
ぜひ本記事を参考に、自施設でも送迎加算の導入を検討してみてください。
なお、業務負担を減らし、確実な算定と請求を実現するには、「knowbe」のような支援ツールの活用もおすすめです。
- 送迎記録から請求書類まで連動
- 国保連・利用者様請求の帳票をワンクリックで出力可能
- エラー通知機能で過誤請求や返戻のリスクを軽減
- 職員様の習熟度に左右されず、品質高く記録を残せる
送迎加算をスムーズに導入・運用したい方は、まずは資料をダウンロード(無料)して詳細をご確認ください。
社労士 涌井好文のコメント:
送迎加算は対象が拡大したことによって、より柔軟かつ広範囲で利用可能な制度となりました。事業所の安定した運営を実現し、より利用者様の特性に応じたきめ細かなサービスを提供するためにも、送迎加算による安定した収入は欠かせません。対象となる範囲をしっかりと把握したうえで、支援ツールなどを用いて正確な記録を心掛けましょう。


就労継続支援(A型・B型)をはじめ、障害福祉サービス全般の運営基準や報酬改定、加算制度などを幅広く担当。現場職員やサービス管理責任者が業務で迷わず活用できる「現場目線」の記事をお届けします。



